旋律的 林巧公式ブログ

旅とおばけと音楽と、小説とごちそうと物語について。

ぼくたちの書店へようこそ!

雑誌の配達、そして“神田村”へ……青山ツインタワービル、流水書房青山店(2)

昼下がりの配達 さて、遅めのランチが終わると、ぼくは配達にでかけることが多かった。 流水書房が入っている青山ツインタワービルは、地上二十三階の高層ビルが東西に二棟ある巨大オフィスビルで、上層階にはたくさんの会社が入っている。そうしたオフィス…

書店員の朝……青山ツインタワービル、流水書房青山店(1)

わずか一か月ほどだったが、書店員として、働いたことがある。一か月など、働いたうちに入らない、といわれれば、それまでだ。だが、毎朝、まだシャッターの閉まった店に出勤し、厚手のエプロンを身につけ、新しい本と雑誌に囲まれて、朝から晩まで働いた経…

ブナガヤ(きじむなあ)をみつけた古書店……高円寺、球陽書房

球陽書房は、高円寺にある、ちいさな古書店である。 ぼくは学生時代の四年間、西荻窪の学生寮に暮らした。そして、中央線沿線、ことに中野から吉祥寺辺りの間を、自分たちの庭のようにして、うろついていた。あてもなく歩いているうちに、ひと駅、ふた駅、越…

シンガポール人の相棒と……慶應義塾大学日吉図書館

大学は東急東横線の日吉(ひよし)にあって、ぼくは授業の空いた時間に、大学の図書館でバイトをしていた。ある日、大学の掲示板をみていたら、図書館が学生アルバイトを募集していたので、応募したのだった。そのころ、日吉はまだ田舎で、大学の近くでバイ…

ピアノで弾いた交響曲……大阪駅前第二ビル2F、ササヤ書店

大阪駅の、すぐ目の前の土地には、戦後ヤミ市時代のごちゃごちゃと密集した屋台街が長い間、残っていた。幼いころ、母親に手を引かれてじっと眺めた、そのヤミ市の名残りの、くすんだ色合いの風景を、ぼくはかろうじて憶い浮かべることができる。 その広大な…

“モルグ街”への道……阪急豊津駅前、すいせん堂

その街の名前を聞いただけで、ほのかな炎がぽおっと灯り、胸のうちが熱くなる。そんな不思議な火種と一緒に、名前を呑み込んだ、はじめての土地が“モルグ街”だった。エドガー・アラン・ポー「モルグ街の怪事件」の、あの“モルグ街”である。 そのころ、ぼくの…

Golden Lotus Book Center について

Golden Lotus Book Center(ゴールデン・ロータス・ブックセンター)へ、ようこそ! 漢字表記では“金蓮書迷中心”となります。世界各地に実在する魅惑的な書店、古書店、図書館、さらには楽譜店を結ぶ、密やかで愉しいシンジケートです。