旋律的 林巧公式ブログ

旅とおばけと音楽と、小説とごちそうと物語について。

“大当たり”を教えるあけみ

「退屈だなあ。なんか、面白い遊びない」
「そうねえ。……“大当り”って知ってる? 携帯の裏サイトというか、裏アドレス」
 あたしたちは夜更けのファミレスでお喋りをしてた。あけみは財布のなかから、もう何人もの手を渡ったようにみえる、ぼろぼろになった、アドレスの走り書きメモを、あたしにくれた。
「なに? 懸賞かなにかの応募代行業?」
「まさか。自分の顔写真を撮ってね。送るのよ。それだけ」
「どこが面白いのよ」
「そうしたら、いよいよ三日後に死ぬって時に、“大当り”って件名でね、自分の死に顔が送られてくるんだって」


……「大当り」より