旋律的 林巧公式ブログ

旅とおばけと音楽と、小説とごちそうと物語について。

おばけ

ひとりの編集者の死

年が明け、仕事がはじまって間もない九日、新潮社の青木大輔氏からメールが入った。新年の挨拶の後につづけられた、短い文章に、ぼくはあっと驚いた。“……私の同期であり、友人だった、鳥飼拓志君が、五日に亡くなりました。私は仕事初めの七日に聞きました。…

〝おばけのいる人生〟と〝おばけのいない人生〟

台湾で実際にこんなことがあった。ある中年の女性が、からだの具合がどうも思わしくなくなって、病院に出かけた。だが、どこも悪いところはない、と医者にいわれる。それなら安心だ、と、はじめは思ったが、体調は一向によくならない。全身の倦怠感、疲労感…